初笑い 無責任だよ ザ・ピーナッツ(日劇)

昭和38年1月6日〜13日

<出 演 者>

ザ・ピーナッツ
   伊藤エミ
   伊藤ユミ
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木の実  ナナ
泉 か お り
梓 み ち よ
  *
世 志 凡 太
--------------
クレージー・キャッツ
ハ ナ   肇
谷     啓
犬 塚   弘
安 田   伸
桜 井 センリ
石橋エータロー
  *
植 木   等

スマイリー小原と
  スカイ・ライナーズ
--------------
金 子 薫 子
林   八重子
北 秋 昇 平
日劇ダンシングチーム
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日劇オーケストラ
  指揮:多 忠修

<スタッフ>

構成演出----塚 田   茂
音  楽----宮 川   泰
    ----萩 原 哲 昌
振  付----竹 部 玲 子
    ----竹 部   薫
装  置----小 林 雍 夫
衣  装----吉 村 倭 一
照  明----村 井 嘉兵衛
舞台監督----岸 田 英 弥
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制  作----池 田 豊 和

今回から表記が変化。

クレージィ・キャッツ

クレージー・キャッツ

石橋 暎太郎

石橋 エータロー

プロローグ (オープニングと新年の挨拶)
  
●ザ・ピーナッツ
  ●クレージー・キャッツ
ザ・ピーナッツはドレッシーな衣装で登場。
第一景 私と私
   ♪私と私  (ザ・ピーナッツ)
   ♪トンボラ (ザ・ピーナッツ)

もうお馴染みの「私と私」を歌うが、終わるや否や
軽快な衣装に早変わり。下に着込んでいたのです。

「トンボラ」はレコードとに良く似た感覚でした。
逆に言えば、レコード録音がライブ的な響きです。

第二景 スカイリングデイト

♪スカイリングデイト  (梓みちよ)

どんな歌だったか忘れました。

第三景 白雪姫    音楽:宮川 泰
♪テーマ     (ザ・ピーナッツ)
   詞:夢の国の王子さまと
     二人で見よう 幸せな夢
     私の願い叶えておくれ
     緑の森の小鳥の歌に祈りましょう

  后で魔法使いの老婆   世志 凡太

この頃はディズニー音楽も含め、全般に無知でしたので
このテーマ・ソングのタイトルを特定出来ません。
恐らく「いつか王子様が」に決まってるでしょうが(笑)。

この劇中のBGMはオーケストラ・ピットで生演奏され、
それは全部「白雪姫」の有名な音楽だったのだろうと
思いますが、なんかとってもいいな〜と感じただけでした。
無知なのは損です。色々普段から聴いてなきゃダメです。

第四景 白雪姫と七人の小人   音楽:宮川 泰
  王子様     :伊藤エミ
  白雪姫     :伊藤ユミ
  七人の小人達  :クレージー・キャッツ

いかに無知な私でも小人達が行進して登場する音楽が
「ハイホー」であることはわかりました。
膝を折って小さくなったクレイジーのメンバーの仕種が
愉快で愉快で、もう〜最高でした。

クレージーのコントは以後も何度も見ることがあっても
この配役での面白さというのは空前絶後だと思います。
演出の塚田茂ってどんな人なんだろう...天才だなって
感じました。とにかく一生忘れられない楽しさでした。

第五景 満員電車  <コント>
  乗客  :世志 凡太
ステージのつなぎという感じかな

第六景 手編の靴下           (イラストはザ・ピーナッツさんの自筆)

  ♪手編の靴下     (ザ・ピーナッツ)

  ♪ふりむかないで   (ザ・ピーナッツ)

第七景 これが男の生きる道

これが男の生きる道   (植木等)
    おでん屋の主人:世志 凡太
♪五万節         (クレージー・キャッツ)
♪ショボクレ人生     (植木等)

人気絶頂の植木さんの独壇場です。圧巻。
第八景 クレージーの西部劇
  スター       :植木 等
  付け人兼アシスタント:ハナ 肇
  監督        :谷  啓
  アパッチ      :桜井センリ
  保安官       :安田 伸
  悪漢        :石橋 エータロー
  馬         :犬塚 弘
  助監督       :世志 凡太
♪王将        (スマイリー小原)
♪西部から来た女   (ザ・ピーナッツ)

西部劇撮影風景でシャボン玉コントそのまま

なぜか
スマイリー小原が「およびでない!」をやってしまう(笑)
この総動員態勢がメチャクチャで楽しい。

ピーナッツとクレージーのショーには主役傍役の区別はない。
やはり演奏家意識なのだ。アンサンブルが素晴らしいのだ。

第九景 ロマンス・キッス

ロマンス・キッス  (泉 かおり)
♪小象の行進     (木の実ナナ)

ナベプロのニューフェイス披露の場
木の実ナナが後年、あんなに芸達者な人になるなんて
思いもよらないことでした。

第十景 フィナーレ

♪演奏      (スカイ・ライナーズ)
♪エソベソ    (木の実ナナ、梓みちよ、泉かおり)
♪ハイそれまでよ    (植木等)
♪レモンのキッス    (ザ・ピーナッツ)
♪フィナーレ

アッと言う間のフィナーレです。
日劇公演にアンコールはありません。
全てが計算され尽くしたショーなのです。
おまけはないのです。

舞台スナップ

(後援会会報より)

あいさつ

♪私と私

♪トンボラ

小人役の植木さんがヒデちゃんの王子様に
「赤羽さまっ」と言うセリフがあったので、
帽子の羽飾りでそう言うのかしら? と思ったら、
「赤羽じゃなかった王子さま」と言ったので、
場内大爆笑。
(注:有楽町にも停車する京浜東北線の駅名です)
バカバカしい駄洒落だけど、植木さんの、その間が
絶妙なんです。

ピーナッツさんもこういう衣装は若い時だから
出来たということもあるでしょうね。
ちょっと太めなのが、またいいんだなあ〜。

ショーの後の映画は「大平洋の翼」を観ました。特撮が凄かったよ!

余談のコーナー:(私事後日談かな)
フィナーレなどではスマイリー小原とスカイ・ライナーズが
お雛様のような配置で並んで演奏しますが、これがカッコイイ!!
もうすっかりあれに憧れてしまったインファントは、ずっと後年に
勤め先でバンドに入ってしまい、20年近くやってました。
学校でブラスバンドに居たわけでもないのに暴挙ですが、
一念岩をも通す、ということはあるんです。楽しかったなあ〜。

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