第3回 ピーナッツ・ホリディ(日劇)昭和37年6月1日〜8日

<出 演 者>

ザ・ピーナッツ
   伊藤エミ
   伊藤ユミ
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飯 田 久 彦
  *
鹿 内 タカシ
園  ま  り
伊 東 ゆかり
  *
中 島   潤
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クレージィ・キャッツ
ハ ナ   肇
谷     啓
犬 塚   弘
安 田   伸
桜 井 センリ
石 橋 暎太郎
植 木   等
--------------
  生まれて初めて見た日劇の威容に圧倒され、
  初めて見た生のザ・ピーナッツに眼が眩み、
  正に夢心地のステージでした。

渡辺晋と
  シックス・ジョーズ
スマイリー小原と
  スカイ・ライナーズ
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日劇ダンシングチーム
東宝混声合唱団
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日劇オーケストラ
指揮:多 忠修

  一つの舞台に、三楽団が入ってます。
  贅沢なことです。

<スタッフ>
構成演出----日 高   仁
振  付----竹 部 玲 子
    ----竹 部   薫
音  楽----宮 川   泰
    ----林     一
装  置----小 林 雍 夫
衣  装----吉 村 倭 一
照  明----村 井 嘉兵衛
舞台監督----広 田 康 男
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制  作----池 田 豊 和
制作 補----鈴 木   勲

第一景 ハロー! ピーナッツです
            音楽:宮川泰
♪ピーナッツ・ベンダー (ザ・ピーナッツ)
♪ふりむかないで    (ザ・ピーナッツ)
♪ローマの恋      (ザ・ピーナッツ)
♪二人はしあわせ    (ザ・ピーナッツ)
開演のブザーで静かに場内の照明が落とされて、
オーケストラピットにスポットライトが当たると
そこにスマイリー小原さんが居て拍手を受けて
にこやかにお辞儀をします。
渋い声で、ザ・ピーナッツ・ホリディのかけ声で
オケピット内のスカイライナーズが切れ味のある
演奏を始めます。そして...幕が開き....
ハート型のブランコに乗ったピーナッツが
南京豆売りを歌いながら降りてきます。

第二景 若さと唄がいっぱい

♪花咲く街角      (飯田久彦)
♪悲しきクラウン    (伊東ゆかり)
♪アップ・レイジー・リバー
            (鹿内タカシ)
♪ヴォラーレ      (ザ・ピーナッツ)

悲しきクラウンにはピエロの踊りがついていて
哀愁漂うメロディーが印象的でした。
だが、
なんといっても圧巻は「ヴォラーレ」!!!
この伸び伸びとしたアレンジが今でも耳に残っていますが、
同じ編曲ではもうニ度と歌われたことはありませんでした。
ピーナッツってこんなに迫力あるんだとびっくりしました。
第三景 ラテン・タッチ
            音楽:林 一
♪ヴァイヤ・コン・ディオス
            (ザ・ピーナッツ)
♪チュンガ       (北秋昇平)
♪クワンド・クワンド・クワンド
            (中島潤)
この景に限ったことではないけれど、
NDT(日劇ダンシングチーム)の華やかだった時代。
バックの群舞も見応えがありました。

第四景 マッシュ・ポテト紹介

♪マッシュ・ポテト   (園 まり)

後年、歌謡曲路線で爆発的人気が出た園まりちゃんの初舞台。
しゃくり上げるような独特の歌い方で随分と妙な唄だなと思った。
内側の濃紺の幕が下がっている前でピョンピョンと跳ねながら
一生懸命歌うのがなんかいじらしくて、ちょっとかわいそうだな
もっと盛り上げてやれば、みたいな感じを受けたのを覚えています。
デビュー2枚目で正式なタイトルは「マッシュ・ポテト・タイム」。
第五景 私と私?  <コント>
  社長令嬢  :伊藤エミ
  新入女子社員:伊藤ユミ
  社長    :ハナ 肇
  社員    :谷  啓
         犬塚 弘
         安田 伸
         桜井 センリ
         石橋 暎太郎
         植木 等
  青年    :中島 潤
♪私と私        (ザ・ピーナッツ)
♪はい! それまで   (植木 等)

社長令嬢のエミちゃんは好きな青年がいるのだが
頑固社長は結婚を許そうとはしないので家出してしまう。
社長に娘を探してくれと頼まれた社員は新入社員のユミが
そっくりなので身代わりに仕立ててしまうが....
結構アドリブが入ったりしてピーナッツが笑ってしまったり、
いつもの楽しいシャボン玉コントの延長です。
「私と私」はこの時点では新曲です。

「はい! それまで」は新曲なので、このタイトルになっている。
正式リリースは「ハイ それまでョ」でした。

第六景 幸せのしっぽ  <コント続き>

♪赤坂小唄       (中島 潤)
♪幸せのシッポ     (ザ・ピーナッツ)

「幸せのシッポ」は「私と私」のB面の歌です。
NHK「夢で逢いましょう」で森山加代子さんが歌った曲。

第七景 タカシは歌う

♪人間狩り       (鹿内タカシ)

シャボン玉ホリデー共演でもお馴染み。
虚飾なしの実力派。ものすごく上手かった。

第八景 シックス・ジョーズと一緒に

♪バンドプレイ(曲目失念)
♪大人になりたい      (伊東ゆかり)
♪トゥナイト        (中島 潤)
♪トランジスター・シスター (飯田久彦)
♪モスコーの夜は更けて   (ザ・ピーナッツ)
♪グッド・ラック・チャーム (ザ・ピーナッツ)

あ、あれが宮川泰さんという方で、あれが渡辺社長さんか...
テレビでは良く見ていましたがナマで見ると、ちょっぴり感激。

飯田久彦さんもこういうピーナッツとの共演の思い出があって
後年のピンク・レディでそれを再現させたのでしょうね。

ピーナッツさんて、こんなに声量があるとはおどろいたなあ。
グッド・ラック・チャームの「ア、ア」なんて場内に響いて
すごい迫力。

第九景 チャールストン時代  <音楽コント>
  クレージィ・キャッツ
  ザ・ピーナッツ
♪ミュージック・ミュージック・ミュージック
クレージーキャッツの面々が女装して珍妙な踊りを披露。
場内は笑いのウズ。なにをやっても面白い。
この頃のクレイジーは絶好調でお笑いのトップスター。

第十景 唄のカレイド・スコープ

♪コーヒー・デート      (飯田久彦)
♪新五万節          (クレージィ・キャッツ)
♪夕焼けのトランペット    (ザ・ピーナッツ)
♪ヒット・メロディー     (ザ・ピーナッツ)
 ふりむかないで〜悲しき16才〜キサス・キサス
 〜情熱の花〜スク・スク
♪ピーナッツ・ベンダー(フィナーレ)

正面雛壇のスマイリー小原とスカイ・ライナーズの
演奏が凄い、凄い。
フル・バンドのサウンドの素晴らしさに仰天&呆然。
「ふりむかないで」の快演は他のどの著名バンドの
追従を許さない凄みが感じられた。
ピーナッツのポップス系の伴奏をやらせたら最高の
楽団だったろう。それに徹して鍛えられた感じ。

スナップ(後援会会報などより)

完璧だ! 
  と思った。

素敵な歌
素敵な衣装
素敵な踊り

楽しいギャグ
アイディア秀逸
センス抜群

豪華なステージ
美の極みの照明
煌めくサウンド

停滞のない舞台
スキのない演出

そして
最高の客席聴衆

まさに白日夢
ロマンチックな夢ね

ピーナッツと
クレイジーのショーより
素敵なショーは
この世に存在しない

私はそう思う....

ショーの後に映画上映があります。私の観た日は「どぶ鼠作戦」でした。

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