オジサンによるオジサンのためのCD−R講座(2)
アナログ音源(レコードなど)からCDを作ってみよう☆

このコラムはまさにレコード世代のオジサンのためにあるといえます。
でも、レコードからCD−Rを作るなんて邪道だという声も聞かれそうです。
私も最初はそう思いました。ロクな音にはなりっこないとね。
しかし、何でもやってみなきゃ判らないものです。頭でっかちはいけません。
結構な良い音に仕上がるのですよ。ホント。最初、感激でうるうるしましたもん。

1.作る目的はなにか?

  レコード盤は人に貸すものではありません。
  思い出までが詰まった大事な宝物をもし傷つけられたりしたら悲しいし、
  それで互いに気まずくなったら嫌ですよね。
  そういう時にこんな便利なものはありません。

  レコードをかけるというのはなかなか面倒なものです。
  レコード盤も針もいちいちクリーニングしなくてはなりません。
  それが楽しい儀式でもあるのですが、お手軽ではないのです。
  また、我が家では居間に置いてあるのでプレイヤーの上に色々載ってたり、
  これを退かすのも面倒なんです。こういう時にも便利です。

  デジタル化されていない音楽とCDから取り込んだものとを一つのアルバムと
  して聴いてみたい。こういうニーズにも向いています。

2.音質はどうなのか?

  レコードを直接かけるより良くなるなんてことはありえません。
  レコードとCDの弱い面が相乗されてしまいます。
  しかし、両者のクオリティが十分に高ければマイナス面は少ないのです。

  たった一つだけメリットがあります。ハウリングがなくなることです。
  レコードをかける時の針先は微細な振動まで電気信号に変えてしまいます。
  大きな音で聴くと低音の振幅が床を伝わってプレイヤーを振動させます。
  これは音楽じゃないので音が汚れます。
  レコードからCDを作る時にはボリュームは絞ってしまえばいいのですから
  この弊害は起きないという良さがあります。

  昔、レコードからカセット・テープに録音したことがある経験があるのなら、
  あんなレベルではなくて、断然すばらしい音でコピー出来ますといえますよ。

3.どういう道具が要るのか?

  アナログからデジタルへ変換する回路というものをパソコンは持っています。
  しかし、パソコンというものは八面六臂な大変な重労働をしています。
  パソコン内部でも部下というかお手伝いの基盤が追加されているのですが、
  電子やら電磁波やらが飛び回っていて、それはそれはもう大変なんです。

  だから、アナログからデジタルへ変換する仕事だけを独立して行わせる為の
  機材というものを使う前提で説明します。この方が音が良いと思われます。
  音なんかどうでもいい、という方はケーブルだけ買えば出来る筈です。
  その方法は自分ではやっていないので説明はしません。

   

  私は上図のようなAD変換機器を買いました。(ONKYO MSE-U33HB)
  たまたまお店で見つけて、可愛いな、と、買ってしまいました。
  大体がオーディオもパソコンも一目惚れで買う賢い人間です。(笑)
  逆に、これを買ったからレコードからCDを作ろうと思ったのですから。

  お値段も安かったけど、シンプル・イズ・ベストで単機能なのがグッド。
  高価な方が音が良いなんてことはない、と、断言しちゃいます。
  もう、これはとっくに製造されていません。後継機種はメーカーサイトへ。

4.レコードをかける

  一応はミニコンポでも何でもいいのですが、レコードをかける装置があるという前提で
  進めます。でないと、ステレオの買い方から述べなきゃいけなくなりますからね。

  アンプにREC−OUT端子がありますか?
  これが重要事項です。これは無いのだとなるとややこしくなります。
  録音専用の端子がないと困ります。ここの記事は参考にしないで下さい。
  くれぐれも、PRE-OUTやヘッドフォン、スピーカー端子への接続はやらないでね。
  壊れても責任は持てません。

(1)レコードと針先のお掃除

  古いレコードをかけるとパチパチジリジリと耳障りな雑音が邪魔になります。
  実際に盤面が傷んでしまったものはもう救いようがないのですが、
  汚れている場合もあるのです。これはお掃除すればある程度良くなります。

  レコード盤のお掃除の天敵は静電気です。ホコリを吸い付けますからね。
  塩化ビニールが主な原料なので静電気はやっかいな問題です。
  静電気防止剤の入ったレコードもありましたが、音が悪い副作用もありました。
  静電気は湿っている場所では起きません。これがヒントです。
  クリーナーを湿潤させれば良く拭えます。でも乾いてからかけて下さいね。

  レコードのクリーニングには、これっきゃない、というベストなものを紹介します。
  それは、レイカのバランスウォッシャー33(レコード用クリーナー)です。
  

  まさに、レコード・クリーニングの救世主です。昔からあればよかったのにね〜〜。
  特定の販売店の紹介はしませんが、「レイカ レコード」で検索してみて下さい。
  また、下記のサイトも参考にご覧になってみてはいかがでしょうか。
  http://www.rare-records.co.jp/leiqwa.html
  http://www.eurojapantrading.com/Record_Condition.htm

  忘れがちなのが針先のお掃除です。
  私達が思っている以上にレコード盤と針先が触れる部分というのはミクロの世界。
  肉眼で汚れているかなんて判ると思ったら大間違いです。

  

  昔からこれありました。こういうものがまだ商品として売られております。(有難や)
  ナガオカレコード針オーディオ総合販売サイト
  http://www.seria-s.net/nagaoka/     http://www.seria-s.net/nagaoka/cleaner.html

  現在、使っているのは、オーディオ・テクニカ製のものです。
  http://www.audio-technica.co.jp/products/cleanica/at607.html

(2)適正な針圧にする

  カートリッジの説明書に推奨値または適正範囲が書いてある筈です。
  もちろん、その通りにすれば良いのですが、ちと、ここにノウハウがあります。
  例えば、私のには、1.7〜2.2グラムと書いてあります。
  それで、いつもは2グラムで聴いておりました。
  ところが、いいところで音がビリつくので試しに2.5グラムかけてみたのです。
  そしたら素晴らしいトレースを行い、音にも深みが出ました。

  針先はカンチレバーという極細のパイプに接着されていて、このレバーはふつうは
  ゴムで適正な柔軟性と定位置に固定するという相反する要素を兼ねているのです。
  ゴムですから、温度で柔らかさが変化するのです。
  レコードをかけていてもだんだんとウォーミングアップされる面も持っています。
  冬場はいくら室内といっても硬くなっています。
  このあたりを考慮して、見た目のアングルがおかしくないか? 音はどうか?
  目盛りだけでは無い確認を行った方が良いと思います。

(3)プレイヤー全体としては?

  レコードプレイヤーというのは大変にコストがかかる贅沢なものなのです。
  ここをケチった安物はもうどうしようもないのです。
  特に、特に、ターンテーブルです。
  静寂さと正確さが命です。(トルクも命という方もおります)
  音の無い溝のところで、ゴ〜〜ゴ〜と低音が聞こえるようなものはダメです。
  ここには是非、お金をかけてください。プレイヤーの心臓部です。
  
  カートリッジはお好みの音があるでしょうから、好きなものをどうぞ。

  あくまで個人的にですが、ヤマハのMC−1(MC型)がベストでした。
  オルトフォン、シェアー、デンオン、エラック、ピカリング、エンパイア、
  サテン、などの高級といわれるものを買ってみましたが、これらより優秀。
  MMタイプでは、グレースF−8Cが好きでした(L,M,Hは嫌いです)。
  現用機は上記の、MC−1と、オーディオ・テクニカのAT150MLX、
  及び、モノラル専用AT−MONO3/LP(MC型)を使っています。

  トーンアーム関係もアナログ全盛期の頃はきちんと調整していたものですが、
  すっかりカンどころを忘れていました。これも要チェックです。
  プレイヤーを水平にするなんてことも是非、思い出してください。

(4)接点をお掃除する

  カートリッジからアンプまでは接点がたくさんあります。
  一度抜いて、接点復活剤(シリコン溶剤)などでクリーニングしましょう。

(5)フォノ・イコライザーについて

  これもレコードを再生するのにとても大きな要素です。
  でも、買った時に決まるものですから、使いこなしでの調整のしようもありません。
  これがお粗末なアンプでは、たとえどんなにパワーがあるアンプであっても
  素性が酷い音を馬鹿デカイ音で響かせているだけです。

  REC-OUT端子からの録音用出力はボリュームの位置やトーンコントロールの
  位置は関係ありません。関係ない回路を通るからこそ音が汚れていないのです。
  (音質調整なんて表現はお笑いで、音の質は調整出来ないのです)

5.パソコンに取り込む

(1)AD変換機の取り付け

  

  アンプからAD変換機まではお馴染みのピンプラグ付きコードで繋ぎます、

  

  上の図のINPUTという端子へ繋ぎます。OUTPUTは使いません。
  パソコンへのUSBケーブル(下図)をUSB UP PORTへ繋ぎます。

  

  全体としては下の図のようになります。「×」の機能は使いません。

  

(2)パソコン側の環境設定

  パソコンにはソフトをインストールしておかなくてはなりません。
  おまけで付いてきたソフトを事前にインストールして置きます。

(3)ソフトを起動してからの設定

  ソフトそのものはこの機材の専用ツールじゃないので、それなりの設定が都度
  必要になります。面倒ですがしかたがない。
  ソフトを終わらせるまで設定は有効になっています。

  (パソコン側のOS側に通知される設定)
  入力するルートの設定ーーーUSBオーディオ
  処理中に音を再生するかーーする、にしないと聞こえない
  (処理側で覚えさせる設定)
  サンプリングレートーーーー16ビットを選ぶ(44.1KHz)
  ステレオかモノかーーーーーステレオに決まってるじゃん
  作業するボリュームーーーー初期値でよい(空きがなきゃ別)

  簡単な機材なので設定する項目もシンプルですが、高級機?では、もっと色々な
  設定があるのかも知れません。

(4)録音レベルの設定

  録音機能を選ぶだけで、画面上のレベル・インジケーターが動作します。
  グリーンーーーーまったくの許容範囲の入力レベル
  イエローーーーーちょっと危ないな〜という入力レベル
  レッドーーーーーこれはあきまへんという過大入力レベル

  ここが唯一の腕の見せ所です。(笑) ボリュームつまみで加減をします。
  グリーンばかりなら問題はないのだけれど音量が小さくて冴えないことになる。
  イエローに頻繁に入るけれどレッドには届かないというところが最高のポイント。
  アナログテープなどへの録音ならば、レッドも余裕分でかなりオーケーなんだけど、
  デジタルはオーバーはダメなんです。これは勝手が違うから要注意!!!

  2月頃のオーディオ雑誌を読んでたら、チェックレコードというものを使って、
  1KHzの標準信号で入力レベルをー10〜12dbに設定するのが望ましいんだと。
  このレコード8500円もするし、さて、それで万事オーケーなのかしらね?

  LP間でもすいぶんとレベルが違うよ。沢山詰め込んだのはレベルが低いのだし、
  中にはJIS規格よりも上を狙ったレコードもあるし、EPはハイレベルなんだし。
  結局、ここがピークだというところはわかるんだから、そこをかけてみて、レベルが
  レッドにならないところを、そのレコード用の設定とした方がいいと思いました。

  使うソフトによって操作法はまちまちだと思うので画面見本は付けませんが、
  取り込んだ後の画面は下図のようなものです。

  オーディオは居間にあるので、パソコンをエッサエッサと持って行くのが大変。
  娘のノートパソコンを借りた時はとても楽でした。

6.編集

  デジタル音源を取り込んだのではないので編集が必要となります。
  曲の先頭までの部分をカットする。
  曲が終わった後の部分をカットする。これが最低限必要です。
  ただし、気を付けなければいけないのが、図の波形だけを見ながら、
  この辺だろうと切ってしまうと、フェードアウト中の曲が変な感じで
  尻切れトンボになってしまったり、コーダで終わる曲でも残響の余韻が
  残っているのにそれを消してしまう失敗がありますので注意が必要。

  出来るだけ、編集前とは違う名前で保存しておいて、さあこれで万全だと
  思うまで録音マスターは残しておくのが安全です。
  (マスターなんて言い方すると技術者みたいでかっこいいですね:笑)
  これを残しておかなかったので、もう一回レコードから取り直しということが
  あって、またレベルセットからやり直しで往生しました。

  一曲ごとのレベルの再補正や必要最小限での左右レベル補正も出来ます。
  ただ、左右が同じレベルとは限らないのが音楽なので無条件には行わないこと。
  スクラッチノイズ(針の音)を自動的に取り除く機能なんてのもありますが、
  必要な音楽的な音響も一緒に失われてしまうので感心できません。
  それらは必要であれば、板前が魚の小骨を一本一本抜いていくような大変に
  根気のいる仕事で、波形の時間軸を拡大して、ミクロの作業を行うしか方法はない、
  と断言出来ます。(AM放送並み音質でいいなら話は別ですが)

7.書き込み〜CD作成

  これ以降は、オリジナル(自分だけの)CDを作ってみよう、で書いた内容と
  同じになります。

  アナログ・レコードからのCD−R作りを書いてきましたが、アナログ音源というのは
  レコードだけじゃないのです。
  オープン・リールのテープからでも、カセットからでも、ビデオテープの音からでも、
  また、アナログ経由にはなるけど、コピーガード付きのCDからだって作れるのです。
  REC−OUTから入ってくるものは何でもオーケーであり、まず音質も悪くは無い。
  だから、色々と使い道はあり、思いつき次第で用途は多彩だと思います。

-----おしまい------

8.番外編

  ここでは、マニアックな話を書こうと思って、ネットで資料探しなどを始めたら、
  な..なんと、こんなサイトにぶち当たりました。!!!

  http://www6.shizuokanet.ne.jp/wbf/ongen/
  直にリンクさせたら不作法なので、コピー&ペーストで見てください。

  なんだか、懸命に書いてたのがバカみたいになりました。(泣)
  でも、自分らしさがあって、これはこれでいいやと思うので掲載し続けます。
  逆に、上記のサイトで細緻な情報が得られると思いますから、
  こちらでは、寝言のような勝手な事を書いてみたいと思います。

8.1 CD−Rの媒体で音質が本当に違うのか?

  CD−Rには「0」と「1」の信号しか書かれていません。
  音質を変えるような信号は含まれていないのです。
  だから、デジタル信号処理の範疇では、媒体で音質変化はさせられっこない。
  媒体で何か「0」と「1」じゃない化物が入るのだとすると、
  このCD−Rで焼くとワードの文章が曇ってみえるとかくっきりするのか?
  こっちのCD−Rで焼くと、エクセルのグラフが高くなるなんてことなるのか?
  まるっきり怪談の世界か、お笑いのネタみたいな話である。

  ところが、私にも違って聴こえるのである。
  困ったことになった。理屈に合わないのであります。
  まず、丸ごとコピーしたのに、CD−RよりもオリジナルCDが音がいいし、
  同じことを複数のCD−Rメーカーで比べても、それぞれ音の傾向が存在する。
  アナログテープだったカセットなんかならば、違いがあっても当然なんだけど、
  これがデジタルで起きるなんて、一体なんだろう。気のせいか???

8.2 CDプレイヤーで音が違うか?

  はっきり言ってお値段に比例しちゃってるようだ。
  一番酷いのは、パソコンの音。ヘッドフォンで聴いてもダメだこりゃだ。
  次にダメなのは、CDラジカセの音。
  次が、レーザーディスク兼用機。
  次が、DVD兼用機。
  ベストがCD専用プレーヤー。
  なんだ、当たり前じゃないの、となりそうだが、実はそうでもないのだ。
  CD専用プレーヤーは、1991年の春に買った骨董品なのだ。
  デジタルは日進月歩、5年もたてば半値以下の製品にも負けてしまうということが
  オーディオ専門誌に書いてあった。

  だから、DVD兼用機を買う時にはSACDも聴ける少し高いのを買ったのだ。
  なのに、12年前のCD専用プレーヤーの前では、ゴミみたいな音しか出ない。
  CD専用機というのは凄いものだと実感した。問題にならないのである。
  このことから、デジタル技術の進歩と音質のレベルは関係がなさそうに思えてきた。
  アナログ回路とそのインターフェイスあたりに何かがありそうである。

8.3 CDの再生機器はまだ未成熟なのでは

  CDは、2万ヘルツまでの音しか入っていない。
  しかし、2万ヘルツが聴こえる人はまず居ない。
  なのに、レコード盤の方がより高い周波数までの音が入っているから良いのだとか、
  非常に話がわかりにくくなっている。
  それなら、レコード以上に高い周波数まできちんと収められるスーパーオーディオ
  コンパクトディスクを作ろうという新しい規格が、SACD。
  だけど、安物のSACD機器よりも高級なCD専用機の方が音が良いのだそうだ。

  まったく、デジタルのくせに理屈というものが成り立たなくなってしまっている。
  これではまるっきりアナログの時代から論理面の裏づけが進歩していない。
  どうもこれは、そもそもがまだまともなCD専用機が世の中に存在出来ていないと
  いうことではないのだろうか?

  CD再生だけの専用機で数百万円するのが現実に存在するのだ。
  高級と低級の差がなくなるのがCDだと20年前にソニーは言ったのだが??
  そのソニーがいまだに超高級機を作っている。
  何か画期的なブレイクスルー技術が見出せないのではなかろうか?

8.4 未発達の技術があるところに相性が生まれる

  以上の考察から、まだまだちゃんとしたものが出来ていない未熟な世界だから媒体との相性なんかが
  出てくるのではないかと思っている。

  私は、太陽誘電という企業がCD−Rを開発したのであるから、当然のようにこの会社のThat's
  というブランド名のCD−Rだけを買ってきた。
  ところが、在庫がなくてたまたま買った他のメーカーでも何も違いが無いように感じられた。
  そして、ある日、三菱化学のCD−Rに遭遇したのです。
  アゾ、とか、スーパー・アゾという色素を使ったものらしいのですが、随分と綺麗だった。

  ところが、これでCD−Rを作ってみたら、全く音色が異なるので、吃驚仰天した。
  そんな馬鹿な、である。またまた白昼の怪談なのである。
  まず、低音が相対的にだが豊かに感じられる。
  高域のささくれがなくなり、おとなしい音になる。
  喧しい感じがなく、音楽がゆっくりしたような錯覚を感じる。
  これは気のせいなのか、しかし、気のせいを大事にするのがオーディオなのだ。
  早速、これを100枚購入した。

8.5 音楽用CD−R

  まだ続きがある。
  以前から、音楽専用CD−Rというものが気になっていた。音が良いというのだから。
  そんなのってありか? じゃ、わざわざ音の悪いのを今まで作ってたのか??
  おまけに、著作権使用料なんてのが上乗せされているという。
  これは、わかったようなわからん話である。
  私が、ザ・ピーナッツの曲をCD−Rに焼くなんてことが何故わかるのだ。
  結局、ピーナッツのスタッフには届かないお金であろう。
  流行りのJ−POP路線か何かの売れ行きに余分に載せられて彼等だけが儲かるのだ。
  
  だから買うものかと心掛けていたのだが、ある日むしゃくしゃしたことがあったので、
  よし、今日はまた好きなことやって少しは楽しくなろうと初めて音楽用を買った。
  三菱化学のファンだったから、PHONO−Rという商品だった。
  

  こ、これが、めちゃくちゃ音が良いのである。まいった。
  また、これも、100枚買ってしまった。

  古色蒼然といった録音のものや、音がきついなというものはスーパーアゾ普通盤で、
  元々が最高だと思われる録音をこの音楽用で焼くことに今のところ落ち着いている。

8.6 東海林先生の作ったCD−R

  まだまだ続きがある。
  東海林修先生のホームページを通じて特製のCD−Rアルバムを数枚購入した。
  媒体のメーカーまでは、私は「通」じゃないのでわからない。
  でも、色素の色からは、三菱化学製ではないことは明らかである。
  なのに、
  これがまた、音が良いのである。

  さあ〜困った。もう何がなんだかわかんなくなったでないのさ。

  そこで、更に推理を進めることにする。
  これは、今度は焼き方の違いによるものではないのであろうか?

  1.CD−Rを焼く装置が高度に安定した性能を持っている。
  2.焼きつけるスピードが、私よりももっと丁寧な=1倍速である。

  これ位しか思いあたらない。

  そもそもが三菱化学が良かったというのは、自分のCD−R機器が、
  プレクスター製であることと、2倍速とが関係して、それと、旧式CDプレイヤーとが
  上手い相性となったのだと考えられる。(CD−Rなど無い時代のプレイヤーなのだ)
  たぶん、その相性とはマシンが「苦労せずに読める」組み合わせだったのではないか?

  もともとが市販CDに近い状態に焼けていれば、相性なしで読み易いのであろう。
  それが、東海林先生の作られたCD−Rなのでは、と、結論づけたい。

おわりに

  デジタル時代になって、オーディオは衰退した。
  その原因のひとつは、何も苦労しなくても、一定水準以上の音が得られることとか、
  僅かな倍音の空気感などを聴き取りたくなるような音楽が世の主流から消えた、と
  いうこともあげられると思う。
  でも、人間の感性はそう簡単に崩れるようなものじゃないとも思う。
  せっかく作った新しいCDという規格なのだし、私はレコードを聴くよりも、安心して
  聴けるような安定感が素晴らしいと思っている。
  良い音楽さえ入っていれば魅力的なものであることに間違いないと思う。
  
本当のおしまい.....

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